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『ある夏の夕刻』
携帯から発掘された文章です。

多分当時はまた加筆するつもりだったのかも知れんが、
今のままでも風呂敷は畳まれてると判断。

掲載に踏みきった所存。


多分きっとおそらく高確率でユノフェ。


続きは先に
学院が夏休みを迎え、
ヴィヴィオが家に戻ってきた。
母なのはから夏休みの思い出話を聞いて、彼女が一番興味を示したのは夏祭りだった。
ミッドにはない風習。

地球に行けば普通に参加は出来るが、残念なことにその日程はなのはに教導が入っていた。
しかし行きたい行きたい行きたいと、彼女は何時もに増して強情におねだりだ。
なのはがほとほとに困ったそこに偶然通信を入れたフェイト、話を聞いて自分の予定を見たらそれはもう見事に図ったかのように休暇。
「じゃあヴィヴィオ、フェイトママと一緒に行こうか」

こうして二人の休みの予定が決まったのだが…

「エリオもキャロもはやてもアリサもすずかも予定が合わないか…」
友人たちに話した結果に少し凹むフェイト。
ヴィヴィオと二人に不満はないけど、皆で行けばもっと楽しい。
そう思ったわけだし、
やはり賑やかな場所に一人はあまり得意ではない。
どうにかならないかな、と小さく首を傾げる。
「…あ、!」
どうやら何か思い付いたらしく、彼女は自分のオフィスを後にした。

「たまには外に連れていくのもいいよね」
脳裏に浮かぶのは出無精な友人の顔。
勿論最初は色々とらしい理屈をつけて遠慮するだろう。
付き合いはもう長い、それくらいはすぐに判る。
だけど少し強気に押せば簡単に引っ張り出せる自信はある。

だからだろうか、フェイトは微笑みを浮かべながら入り口をくぐった。
「フェイト・T・ハラオウン執務官です。スクライア司書長はいらっしゃいますか?」

祭り当日。
地球の義兄の家にお邪魔したフェイトは、義姉に浴衣の着付けをされていた。
「義姉さん、すごいね」
今は日本人でもなかなか和服を着付け出来る人は多くないというのに。
「んー、やれば簡単だよ?」
「でも、私には無理だよ」
「えー、似合ってるのに、勿体無いようフェイトちゃん」
そんな姉妹の和やかな会話の下で、初めて着た浴衣が珍しくて楽しいのか、はしゃぐヴィヴィオ。

「そういえばユーノはどうしたんだろう」
自分より一足先に向かったことは知っているが、会場で現地集合と言った覚えはない。
「ユーノくんなら、なんか何処かの店に買い物に行ったよ」
多分本屋じゃないの、とエイミィ。
「うーん」
確かにそれが一番可能性高いだろうが、なんだか面白くない。
不満が顔に出てしまったのか、それを見たエイミィは少しイヤらしい目をして続けた。
「そうだよねー、めったにない機会だもん。やっぱり本なんかじゃなくて浴衣姿見て欲しいよね〜」
「そ、そんなんじゃないよっ!!?」
顔の何処かに熱が集まることはおいて、慌てて否定するフェイト。
もっとも、うんうんおねーさんその気持ちよく判るよーと納得顔で頷くエイミィは全く聞いていなかったが。

「お邪魔します」
ちょうどそこに、玄関から話題の人物の声がやってきた。
「お、戻ってきたか」
「ユーノ、どこに行ってた―」
フェイトの追求の言葉は息を呑む動作が引き戻した。
「ん? これ取り引きに行ってただけだよ」
ユーノは手にした淡い緑の浴衣を軽く持ち上げた。
「どうせ着るならやっぱり本格的にしたかったからね」
わざわざ専門店に注文しちゃったと小さく笑う。

フェイトはそこでふと、思い出した。
自分たちミッド出身では、彼が一番この世界に馴染んでいることを。
仲間内で最も学がある人物であることは言うまでもないし、専門の考古学はつまり歴史と文化に明るくまた知らないものには大きな興味を持つということだ。
中学生時代、社会の宿題や課題で頭を悩ませていた自分達のところに偶然やってきて、脇からスラスラ解いていく様は感心感動を通り越して言葉がなかったほどだ。

「おお、やるねー。やっぱユーノくんが一番かー」
エイミィは素直に感心していた。
「んん? ユーノくん、着付けは」
「勿論出来ますよ」
なんでもないことのようにあっさり答えるユーノ。
「じゃ着替えますから洗面所借りますね」
言うと同時に消えていく。
「…ユーノ、すごいね」
「そだね、縁側と湯呑みが物凄く似合う空気もうバリバリ出しまくりって感じ」圧倒されまくりでお手上げの二人、
少したってようやく落ち着きを取り戻すと小さく笑いあった。

会場の神社まで歩く三人。綺麗に色を揃えたブロンドの長い髪が、涼しくなりはじめた細い風に鋤かれ小さく舞っていた。
どうみても完全に国外出身のフェイトたちであるが、何故かその身に纏う浴衣との相性はなかなかのものだった。
自身の魔力色と同じ淡緑の浴衣姿のユーノは、普通以上に整った顔立ちであり、同時にフィールドワークを行うからか引き締まった体。
浴衣は見事にそれを際立てるお膳立てをしていたのだ。
それは隣のフェイトにもそっくり当てはまる。
やはり自分のBJと同じ系統色な淡い黒で飾り立てているが、
やはり異なる服装はまた違った魅力を容易に浮上させる。
スタイル抜群の彼女に新たな色気を加えて引き立てていた。
その二人の間に挟まれ両手を繋いでもらいご満悦なヴィヴィオは、今ここにいないもうひとりの母の色である淡桃の浴衣姿。
その可愛らしさを増量させて辺りに振り撒いている。

そんな三人とすれ違う人々はみな、交差の後で振り返る。
フェイトに思わず目が行って隣の彼女に耳を引っ張られる男がいたり、
私もあんな超カッコいいカレシが欲しいなーと肩を落とす女がいたり、
ヴィヴィオを指差して「あのこすごくかわいい」と親に報告する子供がいたり。
そして熟年層や壮年の方々には温かく優しい視線で迎えられていた。
…仲睦まじい三人共同単位として。

author:まる, category:SS, 13:43
comments(2), trackbacks(0), pookmark
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Comment
GJ!
まるさんのSS久しぶり〜。
次の作品楽しみにしてます。
轡箕津, 2010/05/28 9:25 PM
久しぶりのなのはSSですね。
しかしこの三人、傍から見ると本当に親子ですね。
, 2010/06/03 12:51 AM









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